木の葉が落ちる 落ちる 遠くからのように

空はるかにある庭が枯れたように

いやいやの身ぶりをしながらも 落ちる



そして この重い地球も 夜々に

ほかの星たちからはなれて

さびしいところへ落ちる



ぼくらはみんな落ちる このぼくの手も落ちる

まわりをごらん なにもかもが 落ちる



でも ただひとり この落ちるみんなを

両方の手でこよなくやさしく

うけとめるひとがいる




「 秋 」 - ライナー・マリーア・リルケ 飯吉光夫 訳

[2007.09.24]


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